ハリファックス海事博物館(Maritime Museum of the Atlantic、   その1、タイタニックとハリファックス大爆発)

Maritime Museum of the Altantic

ハリファックスの海事博物館は、Maritime Museum of the Atlantic(大西洋海事博物館)という立派な名前がつけられており、外装も見事な板張りです。展示内容も期待通りでとても充実しています。

この博物館は、ハリファックスのウォーターフロント・ボードウォーク沿いにあり、展示は、タイタニック号の遺品と1917年のハリファックス大爆発に関するものが中心ですが、それ以外にもDays of Sail Shipwreck Treasures of Nova Scotia 等々と帆船に関する常設展示も多く、じっくり見るには数日は必要だと思います。

2009年7月にハリファックスを訪れた際は、1時間強の駆け足の見学でしたので、2階の展示場の奥のガラスケースに収まっている、戦争捕虜が作成した帆船模型、19世紀のスクーナーの舵輪、真鍮製の航海灯とかの大量にある面白そうな展示物をゆっくり見ることはできませんでしたが、幾つか面白い展示物を撮影しましたので紹介していきたいと思います。

タイタニックの悲劇については詳しく触れませんが、ハリファックスは沈没現場に一番近い港として、1912年の海難事件の主要な救助港だったのでした。犠牲者の多くがハリファックスに運ばれ、名前が判明しないとかで引取り手がなかった150名の犠牲者がハリファックスの墓地に眠っているそうです。博物館には沈没現場から回収されたチークのデッキチェア、子供の犠牲者が履いていた靴とか、重苦しい雰囲気です。

Halifax Explosion 1917

ハリファックスは、タイタニックの沈没から5年後の1917年に自らの大悲劇に襲われています。ハリファックス大爆発(Halifax Explpsoin)は、フランス船籍の火薬運搬船がハリファックス港内で衝突事故を起こして炎上、船長以下が脱出して無人となった船がハリファックス港の岸壁に漂流し、集まった人々の目前で大爆発を起こした事故です。フランス船SS Mont-Blanc(モンブラン)は、第一次世界大戦の欧州戦線向けの軍用火薬約3,000トンを搭載しており、この爆発により約2,000人の犠牲者を含め約11,000人が死傷、ハリファックスの街の中心部半径約2km四方が完全に破壊されたそうです。ハリファックスの当時の人口は5万人程度だったそうですから、5人に1人が死傷する大変な状況でした。上の写真は爆発当時の状況ですが、爆発は12月6日に起こり翌日は吹雪により救出作業が困難を極めたそうです。ハリファックス大爆発の展示は、タイタニックより更に重苦しく、体の奥が軋む感じがしました。

それでは、心温まる(?)帆船時代の話題に移ります。さて、下の写真は何でしょうか?

USF Chesapeake Copper

この銅の破片は、タイタニックにも、ハリファックス大爆発にも関係ありません。両事故からさらに100年ほど遡り、1813年6月1日のフリゲート艦同士の戦闘により破壊されたと思われる遺物です。

最初、捲れた船体の銅板張りの一部と思いましたが、銅板の厚みがあり過ぎます。展示物の説明は、「Part of the Copper Mess Pot from USF Chesapeake(USフリゲート・チェサピ-クの銅製調理釜の一部」と記載されていました。USSシェサピークのギャレーが、HMSシャノン(HMS Shannon)の砲撃で破壊されたのかもしれませんね。
 
やはり僕のハリファックスのイメージは、18~19世紀の英国海軍の重要な拠点であり、次のシーンが一番この街のイメージに似合っています。大西洋海事博物館にも(オリジナルと思われる)この版画が展示されていました。

1813 H.M.S Shannon leads U.S.S Chesapeake into Halifax Harbor

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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