ベル・エスポワールⅡとキャプテン・ミランダ(BEL ESPOIR II 1944 & Captain Miranda 1930)

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ベル・エスポワールⅡは、1944年にデンマークのSvenborgで家畜輸送船(!)として建造されました。木造船で、長さ126ft(38.5m)、全幅24ft(7.3m)、189トンと小型ながら3本マストのトップスル・スクーナーの艤装です。1944年から1954年迄の10年間、Nette Sという名前で、デンマークのコペンパーゲンからドイツのハンブルクに家畜(牛)を輸送していました。この船は1955年に、フランスの青少年教育機関であるAssociation des Amis de Jeudi-Dimancheに引き取られ、その後は帆走練習船として大西洋、地中海を中心に活躍しています。

Captain Milanda

キャプテン・ミランダは、1930年にスペインで建造された鋼鉄製の貨物船です。長さ210ft(64m)、全幅26ft(8m)、839トンの3本マスト・ステイスル・スクーナー(STAYSAIL SCHOONER)で、現在はウルグアイ海軍所属の帆走練習船です。

キャプテン・ミランダはウルグアイの帆船らしく、ハリファクスの一般公開の時は、前部甲板に生バンドが入り、パーカッションを中心とした強烈なリズムのラテン音楽を演奏していました。音楽に合わせて、帽子を被り制服を着た海軍士官が、ラテンの雰囲気満点の淑女達と見事なステップを踏んでおり、見学者の人気を博していました。

Captain Miranda 2

下の写真はキャプテン・ミランダの後部甲板ですが、帆船というよりは機帆船のイメージです。中央の甲板の両端の煙突、中央の大きな操舵室と、ちょっと僕がイメージする帆船とは違います。

Captain Miranda 3

一方、ベル・エスポワールⅡは、コテコテの帆走輸送船で、スマートなボルチモア・クリッパーの対極にいます。この船尾の姿にもとても生活感が漂っています。『働く帆船』という雰囲気です。もちろん船上でダンスをしている紳士・淑女はいません。

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18世紀の復元帆船(つまりバウンティー)が、ストックレス・アンカーを装着していると(そもそも時代考察に反するし)、ちょっと白けてしまうのですが、この無骨な帆走輸送船に錆びたストックレス・アンカーはとても似合っていました。

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両船とも現在はラテン圏の国に所属する、元々貨物船として建造された3本マスト・スクーナーですが、共通点は3本マストのスクーナーというだけで、全く違う生い立ち、艤装、雰囲気です。僕はモッタリとしていながら往年の帆走貨物船の雰囲気満点のベル・エスポワールⅡの方により興味を惹かれますが。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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