コンコルディア(SV Concordia 1992 ‐ 2010 )

SV Concordia 2

ハリファックスで出会った帆船のなかで、最初に紹介するのは、弔意を表してコンコルディア(SV Concordia)にします。

コンコルディアは1992年にポーランドで建造され、カナダのWest Island Collegeが保有する帆走練習船でした。ノバスコシアの古都Lunenburgを母港とし、2010年2月17日まで活躍しておりました。←表現が過去形なのは、報道されている通り、この鮮やかな青色の船体を持つ帆船は今年の2月17日にブラジルのリオネジャネイロ沖550kmの地点で沈没してしまったからです。

コンコルディアは全長188.8ft(57.5m)、全幅31.0ft(9.44m)、重量は413トン(グロス)のバーケンチン型(Barquentine)の帆船で船体は鋼鉄製でした。建造されたのは、ポーランドのシュチェチン(Szczecin)市です。

実は、僕はこの船には帆船としての魅力を余り感じなかったので、ハリファックスで撮影した写真は数少なく、船上見学もしていなかったのですが、沈没したとのニュースに接して驚くと同時にとても悲しい気持ちになりました。

コンコルディアの船籍はバルバトスですが、セイルにカナダの象徴である赤いメイプル・マークが描いてあります。表題の写真は7月20日のハリファックス帆船パレードの際に撮影したものです。残念ながらメイプル・マークはこの写真では判りにくいのですが。

SV Concordia 1

400トン程度の小型船とは云え、最新の鋼鉄船なので(船齢は18年ですが、現役帆船の中では最新と言えるでしょう)、マイクロ・バースト(Microburst)よる突然の沈没と聞いてもちょっと信じられない感じがしましたが、遭難後の報道を見ると突然船体が横倒しになり浸水し、20分後に沈没したそうです。

コンコルディアには、48名の高校生と大学生、8人の先生、8人の船員の合計64名が乗船していました。洋上学校として5ヶ月間のプログラムが組まれていましたが、遭難したのは出航してから僅か2週間目の出来事だったそうです。この64名は本当に幸運なことに、4艘の救命艇に無事に乗り移り、30時間(!)も漂流した後に2人が軽傷を負っただけで救出されました。船長によると機器が水没して救難信号は発信できなかったそうですが、沈没時に自動的に発信された救難信号がブラジル海軍にキャッチされたそうです。救出に駆けつけたのは、付近を航行中にブラジル海軍の救援支援要請を受け、現場に急行した商船三井の貨物船2隻だったそうです。皆、無事で本当によかったですね。コンコルディアの船長はCapt. William Curryという人だそうですが、沈着冷静、且つ的確な対処をされたのだと思います。

SV Concordia 3

このフィギュア・ヘッドが大西洋の深い海底に沈んでいると思うとなんとも云えない気持ちになります。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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