Christian Radich 1937 (クリスチャン・ラディック 1937) その2

クリスチャン・ラディックの船首像は、ノルウェー人らしい素朴な表情の女性です。船首像の由来を知りたいのですが、インターネット上では行き着きません。この帆船の船名は、1881年に設立されたオスロ帆走練習船協会(The Oslo Sail Training Ship Society)に建造費を寄付した当時のクリスチアニア(Christiania、現在のオスロ)の裕福な商人であったMr.Chiristian Radichから命名されています。船首像は誰かこのRadich氏に縁のある女性がモデルなのか、と想像しましたが、Radich氏は1881年に亡くなっており、同氏の遺志によりクリスチャン・ラディックが建造されるまでに40年近くの歳月が掛かっていますので、あまり関係はないのかもしれません。

船内に掲げられたFramnæs Mek. Værksted(Framnæs造船所)No.115 - 1937 Sandefijoldの銘板が歴史を語ります。クリスチャン・ラディックは、全長240ft(73m)、船体長205ft(62.5m)、全幅32ft(9.7m)、総排水量1,050tonと、Sørlandetより少し大型です。

やはりこの時代の船の特徴なのでしょうか?ベンチレーターが何本も立っています。フォアキャッスルには幾つか大きな木箱が置かれていますが整然としています。フォアキャッスルにボードデッキが繋がっている為に、アッパー・デッキが広く使い易そうなデッキプランです。

この帆船の中部甲板には、日除けのキャンパスが張られていましたので写真では解りづらいですが、前方に進むと、丁度ボートデッキの真下あたりにギャレーがあります。

ギャレーは、この規模の帆船からは想像がつかないほどの広さです。磨かれたステンレスの綺麗なギャレーでは、パン生地を作っているみたいでした。大きなギャレーは司厨員の教育の場も兼ねているそうなので納得しました。

メインデッキには、ストック・アンカーのスペアが固定されていました。写真に写っているクラシカルなライト、ベンチレーターも雰囲気満点です。

ストック・アンカーの扱いは大変かもしれませんが、やはり帆船にはこの形状の錨が似合います。

写真が増えたので次の記事に続けます。
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