Sørlandet 1927 (その3)

Sørlandetに搭載されているランチは、Metteと名付けられています。これはHRH Crown Princess Mette-Marit(ノルウェーのメッテ・マリット皇太子妃)に由来しているのでしょうか。ところでメッテ・マリット皇太子妃はSørlandetのHigh Protectorに就任されているそうです。この船はノルウェー王国の由緒正しい帆船なのですね。

舷高が低いので、バースから見ると見上げる感じではなく威圧感はありません。小型の帆船ですが、フォアキャッスルと後部甲板を繋ぐ一段低い中部甲板がある構造です。20世紀前半の帆走練習船の標準的なデザインなのでしょうが、機能性を求めるのであれば往年のUSS Constellationの様なフラッシュ・デッキの方が甲板上の移動が楽なのではと思います。もっとも帆走スループ艦には甲板上のデッキハウスとかの構造物はありませんが。

Fore Mastを見上げた光景です。トップの形状は殆どの帆船と共通です。因みにこの帆船もラット・ボード (ratboards)を採用していました。Sørlandet は現役で運航されている最古のフルリグド・シップ型の帆船とのことです。最古の現役かつ洋上に浮いている帆船は、1797年に建造されたUSS Constitutionですが、運行されてはいませんし、1927年以前の現役の帆船もバーク型はありますが、確かにシップ型はないですね。

Sørlandetが帆走している姿を見たかったのですが、7月29日のパレードでは先頭船を務めていたのか、友人のボートで会場付近に到着した時には既に視界から去っていました。いつか又出会える機会があるといいですね。
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