C.A Thayer 1895 (C.A セイヤー、ランバー・スクーナー )その1

CA Thayer 1

サンフランシスコのHyde Street Pierは、2014年7月24日〜8月20日の月曜日から木曜日まで補修工事の為に閉鎖されていました。事前にサンフランシスコ海洋博物館のホームページを見ていたので、事なきを得ましたが。

Hyde Street Pierで先ず目に付くのが、このマストもバウスプリットも外されていますが、真新しい感じの木造のスクーナーでした。馴染みのあるニューイングランドの2本マストの木造スクーナーと比較すると可也大型です。

Clarence A. Thayerと名付けられたこのスクーナーは、1895年にカリフォルニア州のユーレカ(Eureka)付近で、造船家Hans Ditlev Bendixsen(1842 –1902)により建造されました。Bendixsenが生涯建造した帆船は合計115隻にもなるそうですので、19世紀末にも帆船の需要が旺盛だったのですね。

CA Thayer Fore Dech View

C.A Thayerは、全長219ft(約67m)、全幅36ft(約11m)、453トンのサイズです。長さだけみると、なんと
USS Constitutionの全長204ft(62 m)と略同じです。無論、44門艦のコンスティテューションとは幅(43.6ft)が違いますが、C.A Thayerの大きさが想像できると思います。

この3本マスト・スクーナーは、木材運搬船として建造されたので、広いデッキの意味が判りますが、下の写真のような当時はなんと、デッキから3mもの高さに木材を積み上げて帆走していたそうです。

CA Thayer

C.A Thayerは、1895年から1912年の間、ワシントン州のグレイズ・ハーバー(Grays Harbor)で積み込んだ木材をサンフランシスコに運搬する業務に従事しました。この帆船のクルーは、合計で8〜9人程度だったそうです。クルーはスクーナー運行だけではなく、木材の積み降ろしもしたそうですので、オーナーにとっては低コストのビジネスでしょうが大変な職場ですね。

CA Thayer from SB

木材運搬が、汽船に取って替わられると、今度はC.A Thayerは、1912年〜1924年にアラスカ向けのサーモン貿易に従事しました。その後、第二次世界大戦の前まで、今度はベーリング階のタラ漁に従事して、長い現役時代を過ごしたそうです。

船体が真新しく見えるのは、2003〜2007年にかけて、船体の85%の木材を入れ替える大規模な補修が行われたためです。補修に使われた木材は建造当時の材料と同じ、Douglas Fir(米松)だそうです。

CA Thayer 3

C.A Thayerは地味な帆船ですが、調べて行くと興味が尽きません。次の記事に続けます。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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