Yacht America (ヨット・アメリカ 1851) その7

ヨット・アメリカのメインマストのブームの写真です。
オリジナル帆船では、ブームはもっと長かった筈ですし、現代的な索具も付いていなかったと思いますが、綺麗な木製ブームとニスを塗られた木製ブロック(滑車)が良い雰囲気を醸し出しています。帆走中の写真はいいですね。

フォアマストのトップも興味深いです。マストは鋼鉄製ですし、ガフのジョーも金属製で、現役帆船らしい機能的な索具が取り付けられています。
History Of American Sailing Sh Howard Chapelleの名著に挿入されているヨット・アメリカの図面ではヨット・アメリカのフォア・マストには元来トップマストは装着されていません。現存する写真はごく普通のスクーナー艤装をしているので、本当はどうだったのでしょうか。下の写真は、1860年代にAnnapolisで撮影されたヨット・アメリカだそうです。ボルティモア・クリッパーを彷彿させるようなマストの傾斜で美しい姿です。

さて、ヨット・アメリカは船首(Bow)の形状が特徴的です。レプリカ帆船ではCutwater(水切り)の角度が緩やかですが、オリジナル帆船はシャープな造形だったのでしょう。トレイルボードというか、船首飾りは下の写真のように再現されています。

Chapelleの図面(引き直したものでWEBから借用)では、船首は次のような感じです。図面上では、先端に小さなBillet Headがつけられていますので、ここはレプリカ帆船と異なるところですね。

マニアックな話題になっていますが、もう少し続けます。
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