HMSサプライズ(HMS Surprise,ex-HMS Rose) 1970 その9

HMS Surprise Gun Deck View 1

HMSサプライズの艦内に入ります。

上記の写真はガンデッキの光景ですが、なんか変ですよね。そうです、ガンデッキの天井の高さを確保する為に、9ポンド・キャノン砲の砲列が嵩上げしてあるのです。下の写真を見ると、床の位置と砲門高さが異常に離れているのが分かります。

HMS Surprise Gun Deck Level

マスター・アンド・コマンダーの映画の中では、低いガンデッキの天井がしっかり再現されていますし、ガンデッキの砲列には、ギャング・ウェイからの光も差し込んでいますので、映画の場面はこのHMSサプライズ(旧HMS Rose)の復元艦内で撮影されたものではないのでしょう。

可能な限り忠実に作製(改造)されたと自分で説明をしておきながらあら探しをしてもとは思うのですが、映画でこの実船が使われたのは、海上での実写の時なのだと思います。実際にこの美しいフリゲート艦の外装は見事に再現されていますし。

HMS Surprise Galley

上の写真はギャレー(galley)です。HMSサプライズの艦内で唯一、火気が許されたところです。まあ、スティーブンはどこでも葉巻に火を付けていたみたいですが。余談ですが、オーブリー・シリーズの6巻The Fortune of Warには(
ボストン沖、決死の脱出行 (上) (ハヤカワ文庫 NV)というとんでもない名前の邦題がついていますが)に出てくるヨーク艦長のHMSラ・フレシェは、軍医マクリーンの煙草の火の不始末で火災を起こし爆沈してしまいますね。

HMS Surprise Stuck

ギャレーの煙は、上の写真の前部甲板のスタック(煙突)に接続されています。
The Frigate Surprise: The Complete Story of the Ship Made Famous in the Novels of Patrick O'brianに挿入されているKarl Heinz Marquardtが描いた図面を見るとスタックの向き(開口部が後ろを向いている)とかの相違はありますが。

これも余談ですが、手元にKarl Heinz Marquardt氏の著書、
The 44-Gun Frigate USS Constitution, "Old Ironsides" (Anatomy of the Ship)
The Global Schooner: Origins, Development, Design and Construction, 1695-1845がありますが、どちらも素晴らしい本です。帆船模型をつくる目的ではなくても、オーブリー・シリーズを読み込む際に、USSコンスティテューションの図面は必見ですね。実は、この1797年に建造された米国海軍最古の現役艦の模型キットは、2008年夏にニューベリーポートの小さな帆船模型店で購入しているのですが、いつ作製するのやら。

話がHMSサプライズからずれてしまいました。次はHMSサプライズ連載の最終回にします。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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