Star of India (ex-Euterpe) 1863 その4

Star of India Stern View

僕はニュージーランドを訪れたことはありませんが、首都ウエリントンに残るWellington Town Hallは、1879年の航海でニュージーランドに移民したJoshua Charlesworthが設計したそうです。Joshua Charlesworthは、英国を発った時は19歳で、建築士Stead Ellisの助手としてEllis一家と一緒にエウテルペ(Euterpe)で航海したのでした。

Stead Ellisは、ニュージーランドの著名な教育者として後日に名を残していますが、建築家として設計に携わり1892年に建立したSt.George's Churchも現存しています。

Star of India 船内

昨晩、1879年8月から11月に掛けてエウテルペの船上で書かれたStead Ellisの日記を読んでいたのですが、40歳のSteadがElizabeth(Lizzie)夫人と出帆時に6ヶ月から14歳だった6人の息子達と一緒に洋上で過ごす日常が克明に描かれています。Ellis一家は2等船室で航海しているので、前の記事に掲載したステートルームとか上記の船尾キャビンではなく、食事は中部甲板の食堂で取り、船室は上記の写真の下のデッキだった筈です。記録によると、船尾近くの少し大きめの船室に6.6ft x 3.6ft(201cm x 110cm)の2段ベッドがあり、ここで14歳のHarold君を除く7名が143日間を過ごしたのでした。1879年の航海は、8月2日にロンドンのEast India Dockを出帆して12月24日クリスマス・イブにリトルトン(Lyttelton)に到着しています。1875年〜76年は同じ航路を100日で航海しているので、1879年の航海はエウテルペとして不名誉な最大航海日数でした。

Star of India ギャレー

Stead Ellis氏の日記を少し紹介してみます。何度も出てくるのは、食事にパンが出ないことをクレームする場面です。「200人の乗客乗員を1カ所のギャレー(台所)で賄うのは無理がある」とか「(パンの代わりに出される)Ship Biscuitsが喉につっかえる。個人用の小麦粉を持ってくればよかった」とかの愚痴が綴られています。シップ・ビスケットとは乾パンみたいなものでしょうか。上の写真は現在のStar of Indiaのギャレーです。19世紀後半の船上の生活は現代から見ると快適の対極にあることが判ります。Ellis氏は、人数当たりのトイレ設備が極めて少ないこと、バス(風呂)はなく、男性、女性が決められた時間に甲板で水浴をしたり、洗濯をしたりする場面が描写されていますが(流石に真水でしょうが)、水を汲み上げるポンプが壊れていたりと散々です。

Ellis一家の航海日記を次の記事に続けます。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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