Maserati VOR70 (マゼラーティのレーシング・ヨット) その4

Maserati NYC 2

以前Maseratiのレーシングヨットに関する記事を幾つか書きました。

GIOVANNI SOLDINIが率いるマゼラーティは、昨年マイアミ-ニューヨーク(Miami-NYC)間の947海里とNYC - 英国CAPE LIZARD間の2,925海里の大西洋横断の帆走記録更新にチャレンジしましたが、残念な結果に終わっていました。  

今、このヨットが挑戦しているのは、ホーン岬を廻るニューヨーク−サンフランシスコ間の13,225海里の歴史的な航路の最速帆走記録の更新です。冒頭の写真は、SoldiniのWEBから引用したものです。マゼラーティは2012年12月31日の大晦日にNYCを出帆し、本日で帆走45日目です。

この航路で思い浮かぶのは、アメリカの造船家Donald McKayの最高傑作フライング・クラウド(Flying Cloud)が1854年に樹立した89日8時間の素晴らしい記録ですね。フライング・クラウドは、全長235ft(約71.6m)、全幅41ft(12.5m)の3本マストのフルリグド・シップ型の帆船です。フライング・クラウドは、1851年の建造直後のNYC−サンフランシスコ間の処女航海で、89日21時間の信じられない記録を作っていたのですが、自らの記録を3年後に13時間短縮したのでした。

Flying Cloud 1851

そして、このフライング・クラウドの帆走記録は、1989年にWarren Luhrsが操る60ftのレーシング・ヨットThursday' s Childに破られるまで、なんと135年間も保持されたのでした。木曜日生まれの子供(Thursday's Child)とは、多分マザーグースの「Thursday's child has far to go(木曜日生まれの子供は、苦難な旅に出る)」からの命名でしょうが、何となく暗示的ですね。因みに、Thursday's Childの帆走記録は、80日18時間でした。

thursdays child

さて、マゼラーティがターゲットにしているのは、1998年にYves Parlierが60ftの Aquitaine Innovationsで樹立した、単胴艇による57日3時間の帆走記録です。

Yves Parlier AI 1998

現時点で、Maseratiは既に12,857海里を帆走しており、目的地のサンフランシスコまで、僅か368海里の地点にいます。凪にならない限りあと数日の距離でしょうが、安全な航海をお祈りします。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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