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帆走練習船セドフ (STS SEDOV 1921)

Sedov July 2011 at Stavanger

STS(Sail Training Ship)Sedov(セドフ)は、ロシア国立ムルマンスク工科大学所属の帆走練習船です。セドフはクルゼンシュテェルンと同じように、ドイツの帆走輸送船として誕生し、第二次世界大戦後に当時のソ連に接収され、その後、帆走練習船として活動を続けています。

冒頭の写真は、ノルウェー人の友人が昨年7月31日にスタヴァンゲルで開催された帆船パレードの様子を撮影したものです。この友人は、自分のボートに家族で乗りこみ、レースのスタート地点に向う帆船に併走して海上から写真を撮ったそうです。世界最大の帆走練習船セドフの迫力がとてもよく伝わってきます。

さて、セドフは1921年にドイツのキール(KIEL)のクルップの造船所(Friedrich Krupp Germaniawerft)で進水した、4本マストのバーク型帆船です。進水時の名前は、Magdalene Vinnen IIで、オーナーは、1819年創業のブレーメンの名門F. A. Vinnen & Coでした。

セドフは、全長117.5m、全幅14.6m、全高58mの大きさで、クルゼンシュテェルン(全長114.4m、全幅14.02m、高さ51.3m)を上回り、正真正銘世界最大の現役帆走練習船です。下の写真は、これもノルウェーの友人が2011年7月31日に撮影した、セドフがクルゼンシュテェルンと英国のブリッグ型帆船Stavros S Niarchosを先導する素晴らしい光景です。

Krsenshutern and Sedov July 2011 at Stavanger

さて、セドフは2012年5月から2013年7月に掛けて世界周遊航海に出ています。1945年にソ連(ロシア)船籍になってから初めての世界一周の航海だそうです。寄港地図を見ると、大西洋横断ルートはモロッコのカサブランカからブラジルのレシフェで、その後にホーン岬を廻り、チリのバルパライソ(Valparaiso)に寄航します。日本には2013年2月8日~11日に長崎に寄航するスケジュールです。

今頃、セドフはフランスのブレストに向けて航海中です。僕もいつかこの見事な4本マストのバーク型帆船に会いたいと思います。セドフの安全な世界一周航海をお祈りいたします。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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