ダウ船について(Dhow Ships) その1

長い期間、記事が停滞してしまっております。最近、仕事があまりにも忙しく週末が無い状態が続いています。
冒頭の写真は、最近ドバイに出張した際、ホテルのバルコニーから撮影したクリーク沿いに停泊するダウ船の姿です。
ダウ船(Dhow)というと、中東の伝統的な木造の交易船とのイメージだと思いますが、個人的にはあまり興味を持てる対象ではありませんでした。下の写真を見ても、美しさは感じられません。船上構造物のペイントもちょっと勘弁して、って感じです。

ダウ船は、アラビア半島、東アフリカを中心に使われている木造船で、従来は、木造帆船として、インド洋を渡る交易に使われ、現在は帆船ではなく動力化され沿岸交易船として未だに生き延びている、というのが一般的な説明ですが、文献を調べていて気になる言葉がありました。
「ダウ船は【縫合船】に分類され、竜骨と肋材を組み合わせて、材木同士を鉄釘で留める堅牢な構造とは基本的に異なり、舷側板をココヤシの繊維の紐で縛る構造」とのことですが、これは現代のダウ船には当て嵌らない解説だと思います。

上の写真は別の機会にこれもドバイのクリーク沿いに停泊するダウ船を撮影したものですが、火災を起こしたと思われるダウ船の残骸(といってもちゃんと浮いていますが)を見ると、構造的には通常の木造帆船と同じような感じがします。

ダウ船は帆船模型の世界でも、コーレル社のAl Bahranくらいしかキットが見当たりませんが、次からダウ船、但し、この記事の写真にある達磨運搬船ではなく、飽くまでブログの趣旨に基づきダウ帆船に限定していくつか記事を書いてみたいと思います。
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