スペインの財宝船(Frigate Nuestra Señora de las Mercedes 1804)

Four_frigates_capturing_Spanish_treasure_ships Oct 4, 1804

最近のOld Salt Blog に、1804年10月5日に爆沈した36門搭載のスペイン海軍のフリゲート艦Nuestra Señora de las Mercedesに積まれていたと思われる財宝に関する記事がありました。このフリゲート艦を引き上げたOdyssey Marine Exploration,Incに対し、スペイン政府が財宝の返却を求める訴訟を起こしており、2009年にスペイン側が勝訴していましたが、今般、Odyssey側の控訴申し立てが棄却されたとの内容です。

Odyssey Marine Exploration社は、NASDAQに上場している沈船探査・引揚げを専門にしている企業です。簡単にいうと、深海の宝探し会社です。なにかとても面白そうな仕事ですね。2007年にこの会社は、ジブラルタル岬の沖の水深1,100mの海底に眠っていた「ブラック・スワン」のコードネームで呼ばれた沈船から、500万ドル相当(現在の為替だと約400億円弱になりますが)の金貨、銀貨他の財宝を引き上げたのでした。ゴアの黄金の十字架を探すより確度が高いプロジェクトだと思いますが、所有権についてのリスクもあるのですね。

財宝の所有権を巡る争いの記事を読んでいると、この「サンタ・マリア岬の戦闘」にライブリー号の代理艦長として参戦しながら、捕獲賞金を取り損ねたジャック・オーブリーを思い出してしまいます。史実では、ハモンド艦長(Captain Graham Eden Hamond)は、スティーブンの策略(?)による「しぶり腹」にはなっておらず、しっかりこの海戦に参加して、巨額の捕獲賞金は獲得できませんでしたが、任意給付金は受け取っている筈です。ちなみに、ハモンド艦長は、貴族出身で、バス勲章(Order of the Bath)を叙勲していますし、最後には提督(Admiral of the Fleet)なっています。

冒頭の絵画は、1804年10月5日の戦闘を描いたもので、王立海洋博物館が所蔵する絵画です。8隻のフリゲート艦の戦いで、右から左にスペイン海軍のSanta Clara(34門艦)、HMS Livery(38門艦)、HMS Amphion (32門艦)、爆発炎上しているスペイン艦Nuestra Señora de las Mercedes(36門艦)、スペイン戦隊の旗艦Medea (40門艦)、英国戦隊の旗艦HMS Indefatigable(44門艦)、スペイン艦 Fama(34門艦)、そして左端がHMS Medusa (32門艦)です。

Fama(ファーマ号)の追撃は、勅任艦長への航海〈下〉―英国海軍の雄ジャック・オーブリー (ハヤカワ文庫NV)でパトリック・オブライアンが見事に描いていますね。珍しくオーブリーが、自信満々にファーマ号の捕獲を予言しているところが印象的でした。

テーマ : 帆船紀行 - ジャンル : 旅行

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