海賊の島(Frégate Island 2011、その5、ANSE VICTORIN)

上の写真はAnse Victorinで、フリゲート島で尤も美しいビーチと評されています。 もっともFrégate Islandだけではなく、世界中で一番美しいビーチの一つとして、ビーチ・コンテストの上位入賞(?)の常連だそうです。ということで、ここを訪れた時の最初の印象は「写真の通りだな」というものでした。情報過多の世の中の弊害ですね。

Anse Victorinに辿り着く為には、断崖の上に電動カート(島の移動用に各ビラに電動カートが配置されます)を停めて、一部階段になっている坂道を海岸まで下りる必要があります。丁度、カートの駐車場付近の景色を撮影した上の写真を見ると、断崖の高さが実感できると思います。そして下の写真の小道を下っていくと、息を呑むような見事なビーチが広がっているのでした。

Anse Victorinは、思ったより小さなビーチでした。下の写真は、シュノーケリングの為にリゾートでチャーターしたボートから見たAnse Victorinです。鬱蒼と茂る椰子の木に囲まれたこじんまりとしたビーチです。

このリゾートでは、殆ど他の宿泊客に会わないことを前の記事で書きましたがビーチも同じ状態です。Anse Victorinには、約1週間の滞在中に2回訪れましたが、僕の家族以外は誰もいませんでした。全く足跡の無いビーチを独り占めする快感は堪りません。無論、この断崖絶壁の下にあるビーチの入り口には、氷で満たされたアイスボックスがあり、この島で産出するミネラル・ウォーターの壜とタオルが置かれていますので、定期的にリゾートの職員が訪れのでしょう。ビーチベットは、この自然の美の中にあるAnse Victorinには似合いません。サラサラのパウダーサンドの上に寝転がり、目を閉じて波の音を聞いていると、文字通り地上の楽園であることが実感できました。

ところが、目を開けるといつの間にかビーチの先に大型のカタラマン・ヨットが停泊しているのが視界に入りました。そして、カタマラン艇からシュノーケリングの道具を付けた男女が海に飛び込みました。
良く見ると、そのカタマラン艇には南アフリカの国旗が掲げてあります。多分、このヨットの目的地はAnse Victorinだったのでしょう。ところが、ビーチに人(僕達の家族)がいるのでAnse Victorinから少し離れて停泊し、スノーケリングで上陸を企てているようでした。
確かに現代に於いても、このような小さなプライベート・アイランドは無防備ですね。Coast Guard(沿岸警備隊)が巡廻している訳でもありませんし、(違法に?)上陸しようとしたら誰でも出来そうです。無論、アフリカ大陸から1,300kmも離れているので、現代のソマリアの海賊は流石に来ないのでしょうが。

どうやって判ったのか、Frégate Islandの小さなボート(正にJolly Boatの名前に相応しい小さな雑用艇ですが、警備艇を兼ねているのでしょう)が大型カタマラン艇に近づき警告を発し始めました。そして、ボートがカタマラン艇に横付けして、この島の関係者が乗り込みました。
ちょっとドキドキする光景でしたが、カラタマン艇が砲撃してボートを撃沈することもなく(?)、カタマラン艇の船上で戦闘が行われることもなく(?)、カタマラン艇は大人しくFrégate Islandボートの誘導に従い去っていきました。
この顛末を僕達のバトラーに話したら、このような「ビーチ・ハンター」は良く現れるので、島の周囲を定期的に巡視しているそうです。
Anse Victorinだけで、一つの記事になってしまいました。次もFrégate Islandのビーチの紹介を続けたいと思います。
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