海賊の島(Frégate Island 2011、その4、ANSE PARC-海賊の棲家)

ある朝の早朝、家族が起き出す前にそっとVillaを抜け出して、海賊の伝説が残るANSE PARCを訪れてみました。
Frégate Islandは、ドイツ人の実業家Dr.Otto Happelが所有するプライベート・アイランドです。つまりこの島全体がリゾートになっている訳ですが、ビラ(Villa)が16棟あるだけですので(年に数日来訪するらしいDr.Ottoが泊まるPresidental Villaを加えると正確には17棟ですが)、他の宿泊客に会うことは殆どありません。
ということで、ANSE PARCに通じる平地にも人の気配は全くありません。聞こえるのは、椰子の木の葉がサラサラと風に揺られる音、海岸に向かう平地に多く生息しているAldabra Giant tortoises(アルダブラ・ゾウガメ)が警告を発する音(シー、シーと聞こえます)、草むらがガサガサするのはトカゲが逃げる音でしょうか。そして、時折、小さく「ドン」となにかが地面に落ちる音が聞こえます。冒頭の写真を取っているときに、熟れた椰子の実が足元に落ちてきて、この音の謎が解けました。

上の写真の様に、殆ど人の手が加えられていないこの島では、椰子の木の下に熟した実が大量に落ちており、その中から発芽しているものもありました。

海賊の隠れ家だった時代には、湧き水で満たされていたのかもしれませんが、今は水溜りとなっている場所にアルダブラ・ゾウガメが集まっていました。この水飲み場付近に、崩れかけた石垣があります。若しかしたら、石を積み上げた海賊達の住居の跡かもしれません。リゾートの極簡単な地図には、「Pirates Rock」としか記載されていませんので想像するしかありませんが。勿論、付近には小道も無いので、倒木を避けつつ足元に注意しながら近づきます。

この辺りまで来ると、ANSE PARCの波音は聞こえません。周囲一帯に霊気のようなものが漂っています。何かに見つめられている気がして視線を移すと、頭蓋骨のようなものが目に入りました。良く見ると写真の左下に写っているように崩れた石垣の一部でしたが、これを見た時、様々な海賊の伝説が頭を駆け巡り身震いをしました。
廻りを飛び回る鳥も音を発せず、まるで無声映画のような情景でした。

こう書いていると、なにか秘境ツアーのような感じですが、次からはこのユニークなリゾート・ホテルについて幾つかの記事を書いてみたいと思います。
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