フォート・ローダデール(Fort Lauderdale、Florida、その2)

フォート・ローダデールでは、邸宅とその軒先に停泊している船のバランスが悪いケースが数多見られましたが(概して船のサイズが大きすぎて下品?)、冒頭の写真の邸宅は、優雅な家屋、整備された庭園とプール、それに程良い大きさのボートと、見事な光景でした。
さて、前の記事で書いたジャングル・クイーンの船長のボートの燃料代の説明が頭に引っ掛っていました。船長の説明を正確に再現すると、「この船は160ft(約48.8m)クラスなので、値段は30百万ドル(約24億円)程です。でも誰かが僕にこの船をタダでくれても動かすこともできません。何故なら燃料タンクを満タンにするのに5~7万ドル掛かるからです」というものでした。
仮に7万ドルとすると、現在の為替レートでも550万円以上です。本当にそんなにお金が掛かるのでしょうか?大袈裟な説明かな?と疑ってしまいます。
アメリカは軽油はガソリンより高く、燃料価格のデータを見ると、現時点で3.8ドル/ガロンくらいです。1ガロンは3.78Lですので、ざっと1L=1ドルですね。
さて、今度は船の燃料タンクの容量を見てみます。ヨット・ワールドのサイトで、Boat For Sale、160ft、Ft.Lauderdaleで検索すると、何艘も売り物の船が出てきます。船長が指差した船に似ている165ftのフォート・ローダデールの販売物件のスペックを見てみると、燃料タンクの容量は20,087 US Gallons (76,040 litres)、水タンクは6,604 US Gallons (25,000 litres)、潤滑油は(Lube Oil):570 US Gallons (5,010 litres)と記載されています。
確かにこのクラスの船ですと、燃料を満タンにするのに、20,087ガロン x 3.8ドル = 76,330ドル(約600万円!)掛かるのですね。勿論、燃料代だけではありません、水も潤滑油を補給するのも大変そうです。

船のオーナーが、舶用燃料販売会社(上の写真は、Peterson Fuelという会社の艀です)に電話すると、上のような給油艀(?)が家に来て自分の船に給油をしてくれるのでしょう。ところで給油代金は(満タンで550万円?)どうやって払うのでしょうか?その場でクレジット・カード?それとも小切手??想像を絶する世界です。
下の写真は、ヨットが集まって停泊していた場所です。30~40ftクラスの大型ヨットでしょうが、フォート・ローダデールの桁外れのサイズの船と比較すると慎ましく見えてしまいます。こちらはセールが乾かす為に広げてあったり、船の整備をしていたりと、幸せを感じる光景でした。

次は何故かイギリスの国旗の上に星条旗を掲げている家で、見事に英国的なボートが停泊していました。瞬間的にフリント船長(Swallows and Amazons)の屋形船を想像してしまいましたが、こちらの方は豪華過ぎるかもしれません。

フォート・ローダデールの船旅(?)は次の記事に続きます。
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