最近購入した帆船関連の書籍(木造スクーナー編、その1)

Lettie G Howard 船首 (2)

帆船模型作りは、半年以上殆ど進捗がありませんが、最近購入した書籍を何冊か紹介します。先の記事でBORDERS閉店について触れましたが、帆船に関する本はBORDERSには殆どありません。結局アマゾン頼りになってしまいます。

この記事では、1857年にマサチューセッツ州Essexで建造されたフライング・フィッシュ(Flying Fish)の製作の参考になりそうな本を幾つか挙げてみます。尚、リンク先はAmazon.co.jpですが、僕はAmazon.comから直接購入しています。

因みに冒頭の写真は、1893年にEssexで建造された Lettie G. Howardの船首部分です。ウインドラス(揚錨機)とバウスプリットの位置関係が判ります。右下に見える箱は、アンカー・チェーンの格納箱と思われます。コーレルのフライング・フィッシュのキットの図面では、アンカー・チェーンが中部甲板迄まで延びて、甲板下に格納されるような構造になっていますが、これは素人目に見てもありえない構造です(そもそも、鉄製のチェーンが木製の甲板を削りながら格納されることが不自然)。実際のEssexの帆走漁船は、ポート側(左舷)のアンカーは鉄製のチェーンで巻き取った後は格納箱に収納され、スターボート側(右舷)のアンカーは、アンカー・ロープが装着されているのが一般的で、漁場で錨を下ろす際は、ロープが使われていたそうです。

The American Fishing Schooners: 1825-1935については以前の記事で触れましたが、19世紀中頃のEssex産のスクーナーに関して最近次の本を購入しました。

Gloucester on the Wind: America's Greatest Fishing Port in the Days of Sail (Images of America)Gloucester on the Wind: America's Greatest Fishing Port in the Days of Sail (Images of America)
(1995/04/01)
Joseph E. Garland

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Down to the Sea: The Fishing Schooners of GloucesterDown to the Sea: The Fishing Schooners of Gloucester
(2003/07/01)
Joseph Garland

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購入してから、上の2冊の本の内容が似ているなと思ったのですが、それもその筈で両方とも同じ作者Joseph E.Garlandが書いた本でした。Image of Americaは貴重な写真が殆どですので、読み易い(というか見易い)しイメージが沸きます。最高なのは25頁に挿入されているSteering Gear(操舵装置)の広告です。模型としても人気のあるブルーノーズ(Bluenose)のSteering Gearは舵輪軸が中心ではなく、右よりにオフセットされる構造ですが、グロスターを拠点とするスクーナーで舵輪軸がギア・ケースの中央にあっても間違っていないということが判りました。

更にエセックス産の正統なるスクーナーに関する本でお勧めなのは次の本です。建造中のスクーナーの姿とか大変に貴重な写真が多く挿入されています。
Essex Shipbuilding (Images of America)Essex Shipbuilding (Images of America)
(2002/10)
Courtney Ellis Peckham

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帆船模型を造る際に、甲板の繋ぎ目をどうするか気になりますが、この写真を見ていると、現場合わせで甲板材を張っている様子で、左右同じ長さの木材を互い違いに張るなんてことは有り得ないのではと感じました。3バット・シフトとか、4バット・シフトとか、実用船である帆走漁船(フィッシング・スクーナー)には当てはまらない方式かもしれません。

さて、スクーナー全般として、次の本も買いました。スクーナー発達の歴史としては面白い本ですが、なんといっても、1845年迄のスクーナー船しか扱っていないので、エセックス産のフィッシング・スクーナーの焦点からは少しずれています。図面も多く挿入されており名著だと思いますが。

The Global Schooner: Origins, Development, Design and Construction, 1695-1845The Global Schooner: Origins, Development, Design and Construction, 1695-1845
(2003/04/30)
Karl Heinz Marquardt

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帆船に関する図書は、和書は殆ど無く、洋書(英語)でも発行されている本が限られているので、絶版になる前に購入を急いでいます。帆船に関する本のコレクションはどんどん増えていきますが、帆船模型の製作は遅々として進みません。参考図書を読めば読むほど、キットの図面に疑いの目を向け作製の手が止まってしまいます。まあ、僕の趣味は模型を作るのが目的ではなく、帆船と海洋史の研究(?)だからと自分で勝手に納得していますが。

テーマ : 帆船模型 - ジャンル : 趣味・実用

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