ブルーノーズⅡはどこに?(BluenoseⅡ 1963, Lunenburg, NS)

最近、帆船を売却するとか、ヴァージニアのような休眠措置とか、あまり明るくない話題が多いので、2009年7月にカナダのノバスコシア州のハリファックスで出会った帆船達の現状が気になりだしました。
2009年7月20日のハリファックスの帆船パレードを先導した、ブルーノーズⅡは、カナダを代表する帆船で、ノバスコシアの公式親善帆船(Nova Scotia's Sailing Ambassador)の役目も担っています。久しぶりに公式WEBを見てみると、「2010 Bluenose II is currently berthed at the Fisheries Museum, awaiting refit」(2010年、ブルーノーズⅡは、ルーネンバーグの漁業博物館付近に停泊中で修理待ちの状態)と記載されているので、ブルーノーズも窮地に陥っているのか?と心配になりました。
因みに、この記事の写真は全て2009年7月20日にハリファックスで撮影したものです。冒頭のシーンは、帆船パレードの貴賓席に礼砲を発射している姿です。下の写真の右に写っている帆船は展帆前のNRS SAGRES Ⅲ です。

ブルーノーズⅡの状況を調べると、2010年~2011年に掛けて、老朽化した船体をリビルトするプロジェクトが進んでいるとのことで一安心。リビルト=再建の通り、なんとキール、フレーム、プランキング(船板張り)に至るまで、全く最初から製作し直している様子です。造船所に設置されたWEBCAMで、リビルトの状況を逐次見ることができますが、まさにリビルトの言葉通りに最初から造っているのですね。
FAQ(よくある質問)に詳しく記載されておりますが、船体はエンジンを含め全て新造し、帆装(マスト、セイル、滑車他)、甲板上の構造物、電気品はそのまま使うようです。
嬉しいのは、このプロジェクトは1921年に初代のブルーノーズ、1963年にブルーノーズⅡが建造され造船所(Lunenburg Shipyard )で進められていることと、再建に掛かる費用はカナダ連邦政府とノバスコシア州政府が全て負担することです。このように政府レベルでの財政面のバックアップがある帆船は本当に幸運ですね。

Webcamでリビルトの状況を見ることもできますし、とても良いプロジェクトだと思います。Webcamの様子は、帆船模型のストラクチャード・モデル(構造模型)の作製状況を見ているような感じです。
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