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Menorca 2019 (メノルカ島)

Cala Marcella 2

今年の夏の休暇は地中海のメノルカ島で過ごしました。

冒頭の写真はCala Macarellaのビーチ沖に停泊しているボートをドローンから撮影したものです。
海水の透明度が高く、まるでボートが空中に浮かんでいるように見える景色を求めてメノルカ島までやって来たのですが、実はもう一つの目的がありました。

Governors House in Mahon

この写真は、ポート・マオンの突堤から見上げた総督邸(Governors House)です。今はスペインの国旗が掲揚されていますが、メノルカ島は1708年から1802年まで英国の統治下にありました。

“The music room in the Governor’s House at Port Mahon, a tall, handsome pillared octagon, was filled with the triumphant first movement of Locatelli’s C major quartet...."

"ポート・マオンにある総督邸の、天井が高く、円柱の立ち並ぶ立派な八角形の音楽室は、ロカテリのハ長調四重演奏曲第一楽章の勝鬨をあげる音色でつつまれていた。”

引用したのは他でもないパトリック・オブライアン著のジャック・オーブリー・シリーズの幕開けの場面です。ジャック・オーブリーとスティーブン・マチュリンは1800年4月にこの建物の中で出会ったのでした。

Del Almirante from Drone

ポート・マオンで数日過ごしたのは、これも英国海軍の所縁が深いHotel Del Almiranteです。英国風の邸宅がホテルに改装されているのですが、ここは1810年2月末から地中海艦隊司令官コリングウッド提督が英国に向けて出港前の2週間を過ごした場所なのでした。

コリングウッド提督が陸に上がっている間は、この建物の沖合に、多分上の写真のヨットがいるあたりに、旗艦である110門搭載の一等戦列艦HMS Ville de Parisが停泊していた筈です

HMS Ville de Paris

Master and Commander を片手にポート・マオンの散策をしていきたいと思います。

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Itama 46 (その1)

Capri Itama 46

今年の休暇は初夏の南イタリアで過ごしました。
家族でイタリアを訪れたのは、なんと2002年のサルデーニアとローマの旅行以来でした。
ポジターノに気に入ったヴィラがあり、そこに1週間ほど滞在しました。

今回は初めてのドローンを持っての旅行です。冒頭の写真は、ポジターノでチャーターしたItama 46でカプリ島をクルーズした際に撮影した画像です。船上から恐る恐るドローンを飛ばしていますが、カプリ島の海の色は上空から動画で撮影すると信じられないほど綺麗でした。

Itama 46 -1

チャーターしたボートの船体にはItama 50と船体に描かれていますが、スペック上は46ftです。但し、Itamaの最新のカタログではラインアップで45S(45.4ft)しかありませんので、この辺りはよく分かりません。

このスピード・ボートは車的にいうと超ロングノーズで、スタイルは抜群です。何となくマゼラーティの初代ギブリを彷彿させます。特にフロントがフラットな感じのところが似ています。船体前部には無骨な手摺のような捕まるところもなく、徹底的にデザイン優先で、機能的とは言い難いのですが、写真映えがします。

maserati ghibli

maserati-ghibli ss

さて、Itamaは1969年創業のスポーツヨット・メーカーで、Mario Amatiにより設立されました。Maserati Ghibli(Tipo AM115)が生産されたのは、1967〜73年ですので同じ時代ですね。何となく因果を感じます。

ところで、Itamaの名前は、Amariを逆に表記したものだそうです。Amatiと言えば、トリノの帆船模型のメーカーを想像してしまいますが、Itamaの創業地はローマ近郊でした。

Capri Itama

上の写真は、Itama 46のBowからカプリ島のフォラリオーニの奇石を撮影したものです。お約束の天然のアーチの下をスタイリッシュなボートでくぐると、小さな港があるMarina del Cantoneに向かいました。

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近況(2016年夏)

Ios Beach

半年も更新が滞ってしまいました。

今年の夏の休暇はギリシャのキクラデス諸島で過ごしました。
家族でヨットを数日借り切り信じられないほど透明度の高い海を堪能しました。
冒頭の写真は、海からしかアプローチが出来ない入り江に停泊しているLagoon 450をテンダーで上陸した陸から撮影した姿です。誰もいないビーチを独り占めして船上で戴く朝食は格別です。チャーターした45ftのカタマランは、2015年に進水した新造船で、各々にシャワー・トイレがある4つの独立した寝室があり快適でした。

Santorini 2016

数日海で過ごした後は、サントリーニ島のイアにある別荘を借り、眼下に広がる類い稀な絶景を眺めていました。
イアから見る夕日が世界一美しいと言われているそうですが、日没後の光景はその比ではありませんでした。

Magic Hours from Oia Villa

一昨年のサンフランシスコの帆船紀行も滞ったままですが、これから少しづつ記事を書いて行きたいと思います。

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TOPCAT K2 (その2)

TOPCAT K2 Sailing (1)

K2は微風快走中。別のリゾート島を目印にして進路を保ち帆走します。
トラビーズ・ハーネスを付けている訳でもないし、子供達もトランポリンに寝転がっているので、全くスピード感はありませんが、それでも海上は気持ちいいです。

カタマランというと、なんとなく片ハルで飛ぶように疾走するイメージがあるかもしれませんが、プレジャー艇としてもとても楽しめます。

あっという間に時間が経ち、リゾートに舳先を向けますが見事な逆風。リゾートの狭い水路をタッキングしながらビーチに向かいますが、水深が浅くなり海の色も変わってきます。

K2 Passing Coral

珊瑚礁の黒い影が近くに見えるとヒヤヒヤします。インストラクターの助けを借りてなんとかビーチに戻りましたが、リゾートの水路を示すブイに内側に入ってからかなりの時間と手間を費やしました。

TOPCAT K2 After sailing

リゾートのスタッフは、セーリングが終わると直ぐハルを海岸に引き上げ真水を掛けて洗っていました。
K2が丁寧に扱われるのを見るとこちらも嬉しくなります。

TOPCAT K2 on the beach

とうことでモルディブの記事はこれで終わりにします。

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TOPCAT K2 (その1)

TOPCAT K2 prepare for sail

2ヶ月以上も更新が滞り、ブログを開設した2010年2月以来、最長のブランクになってしまいました。
今も自宅には居らず隣国に滞在中なのですが、久しぶりの休日なので、記憶が薄れないうちにモルディブでのアクテビディを記録したいと思います。

冒頭の写真は、モルディブのあるリゾートのカタマラン・ヨットです。
慣れ親しんだHobie Catではなく、ドイツのTOPCAT製のK2というモデルでした。

TOPCAT K2 (3) ラダー

Hobie Cat 16と略同じ大きさで全長17ft(5.17m)、船幅7.11ft(2.44m)です。ラダーはHobieとは異なる形状で、ハルもバナナのような形状のHobie Catとは違い直線的な構造です。但し艤装は同じですので余り戸惑うことはありません。インストラクター、子供達と一緒にK2に乗り込みます。

TOPCAT K2(2)

沖出しをする際に珊瑚礁の黒い影が見えている水面を縫うように進むのは少し勇気が要ります。
ゆっくりと舳先を沖合に向け、海の色が濃くなってくると風が少し出てくるのを肌で感じました。

TOPCAT K2 Sailing (2)

美しいリゾート島を遠目に快適に帆走します。インストラクターの合図に従いタッキング、ジャイビングを何度か繰り返した後は、微風の中でベストトリムを見つけることに集中します。時折、通りすぎるモーターボートが立てる波に少し揺られますが、海を渡る気持ち良い潮風の吹かれて、規則正しい波音を聞いていると幸せな気持ちになります。

TOPCAT K2 Sailing (3)

TOPCATセーリングは次の記事に続けます。

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